3月24日

お仕事へ東京。
さて、次の作品をどうしようかずっと考えている。考えつつ、大阪から東京への新幹線移動中は美術新潮のミュシャ特集を読む。勉強。美術は好きだけど美術の全てを把握しているわけではない。美術を作ることは好きだけど、美術ヲタではないし、常々自分の知識のなさに残念に思う。
移動して1時間半。ちまちまS50号の大作と小作品を制作するための下書きに移行。下書きというよりラクガキ。構成。色味。描きたいものはたくさんあるけれど、形にする瞬間は悩む。悩まず思いのままに描いてしまいなさい、という時期もあったけれど、今はその時期ではない。しっかり下絵を練る時期。下絵を決めていてももちろんその通りにはならないし、それでいい。スケッチブックに描くように下絵もなしに描き進めるのもやりたいけど、そのためにはスケッチブックくらい大量のキャンバスが必要になり、お家サイズ的に不可能。そのうち「さぁなんでも与えるから好きに描きなさい」と出資してくれるパトロン様でも現れたらできるだろうが、今は無理だ。否、与えられたら逆にうまくいかない可能性もあるし。(うん、妄想おつ。爆)
今日は一緒に働いていた平松が藝大の大学院に進学することになったので仕事の引き継ぎと送別&合格おめでとう会。WBCの話で盛り上がって(わたしは見ていないけど)いい夜だった。
夜はいつもお世話になっているお友達のさこさん宅に泊まる。彼のとみー君もいい人で、とて居心地がいい。お世話になりすぎるぐらいお世話になっている。本当に感謝だ。2人とも愛してるぜ(ロックミュージシャン風)

 

 

3月25日

今日は一日空いているので、ギャラリーめぐりデートを女子美時代の後輩なるちゃんと。ギャラリーめぐりはアート好きではないとなかなか一緒には巡れない。有名はギャラリーが去年、引っ越ししまくっている。東京が交際的な街になろうとしている動きのひとつなのかもしれないな(よくは知らないけど、たぶんきっとそう)。白金高輪にあったギャラリー、児玉画廊・山本現代・ユカ・ツルノ・ギャラリーが天王洲アイルにある倉庫ビルに移転したと聞いていた、「TERRADA Art Complex」に行く。天王洲アイルなんて、ラーメンズの舞台を観に行ったぶりに降りた駅だ。天気が良いので歩いていてとても気持ちがいい。(逆に大雨だと地獄だな。)入り口がわからずビル周りを一周していたらトラックのお兄さんが「ギャラリーですか?こっちっすよ」と教えてくれた。ありがとうお兄さん。よくみると入り口付近に大きく『entrance』と書かれた看板があった。「でもその看板、トラックが駐車されてて全く見えないから!意味ないよ!看板!!」とツッコミながら運送用エレベーターに乗り込む。
KOSAKU KANECHIKA

5階にオープンしたばかりのギャラリー「KOSAKU KANECHIKA」にまず行く。館鼻則孝さんの個展。ギャラリーの第1回の展覧会。鏡開きな第1回。え?誰だっけな〜なんとなく作風に覚えが。。。と思っていたら、レディガガのシューズデザイナーをした人だった。職人さんだと思っていたら、アーティストだったとは!しかも同い年だったとは!!!色々衝撃的である。そしてなかなかな価格だったけど、売れ行きもいい感じで、まさしく第1回にふさわしいなって感じた。大学時代は美術とお金の関係がいまいちピンとこなくて、アートマーケットの動向なんて全く興味なかったけど、いまは面白いと感じている。基本的にはあまり「たられば思考」には陥らないけど、大学時代に「こうしておけばよかった」と思うことは多くて、そのひとつに「お金」に対する考え方がある。どの作品にどんな価値がなぜつくのか考察するのは楽しいし、参考になる。
坂川守
3階には、児玉画廊、URANO、山本現代、ユカ・ツルノ・ギャラリーと多くのギャラリーが集まっていた。児玉画廊では昔個展で見たことがあった、坂川守の個展が開催されていた。名前は覚えていなかったんだけど作品を見て気がついた。好きな作家さんだ。筋肉がニクニクしてて面白い。

 

 

 

倉庫だから天井も高くて、前のギャラリーより作品全体が見えやすい印象がした。この後六本木の「complex 665」に行ったけど、大きい作品を観る空間としては、「TERRADA Art Complex」の方が充実していた印象。まぁ六本木の方がアクセスがいいし集客は良いよなー。でもこの後、天王洲アイルのカフェに行ったら満員で、これからもっと盛り上がっていきそうな場所にも感じた。なんせ東京はこれからオリンピックがある都市だ。可能性を秘めている。

tyharbor

とても充実していたギャラリーめぐり。刺激的だったし、勉強にもなった。アートを観たときの「これは面白い!」って脳が刺激される感じがとても好きだ。自分の誰かの刺激スイッチを押すような作品を作りたい。
次に東京に来るのは4月下旬。
次は草間弥生の個展、ミュシャ展は観なくては。