新宿ミロード×有村佳奈アート展に展示している作品は、今回の展示のために全て描き下ろしした新作です。

こちらのお話をいただいてから、開催までに時間がなかったんですが、どうしてもせっかくいただいた機会だったので、新作を発表したくて、11月の個展終了後に早急に取り掛かりました。


タイトル「新宿GIRL II」
サイズ: 530×455mm
制作年: 2020年
Acrylic paint / canvas

 

新宿はかなり思い入れのある街です。
私が初めて東京にきた時は、高校三年生の時。
春休みを利用して、美術の予備校である「新宿美術学院」の短期コースを受講するために、通った街が新宿でした。その後、夏も、そして大学入試直前の冬も、鹿児島から短期上京しては、あの街を歩いていました。東京という都会に対して「怖いイメージ」をもともと持っていた高校生な私でしたが、どんな人でも受け入れてくれる街だなって感じて、新宿に慣れていきました。
入試直前の時期なんて、よくあの街で泣いてました。周りの人の圧倒的な能力に打ちのめされて、自分の実力のなさと焦りに、泣いていました。親に高いお金を払ってもらって、わざわざ鹿児島から東京に受講しにきているのに、それが無駄になってしまうかもしれない。ごめんなさいっていう気持ちが湧いて、泣いてました。確か吉野家の裏で。今でもあの時のことを思い出すと胸がキューとなります。大事な思い出です。

そして上京して、女子美術大学に通う日々。大学一年生のときなんて都庁から5分くらいの場所に、友達とシェアして三ヶ月間という短い期間住んだりもしました。住むに適していたかというと、ゴキさんが大量に発生するボロマンションで、そうでもなかったですが(笑)
大学2年生以降は小田急線沿いに住んでいたので、美術学生がよくいく「世界堂」に行くため新宿に相変わらず通っていました。セールの時期には新宿ミロードの2階から6階までをいったりきたり。どの服にしようか真剣に悩んで。バイト代を貯めて買えたお洋服にほくほく顔で7階のレストラン街でお食事してました。お金がない時代だったので、レストラン街でお食事できるときは、本当自分贅沢してる〜っていう気分で食事してましたね。

と、思い返すとどんどんエピソードが出てくる街です。
今年は、毎年開催されていたモザイク通りのイルミネーションが開催されないというお話を聞いて、寂しい気持ちになりましたが、でもあの街は特別な日もそうでない日も、いつもイルミネーションがキラキラと鮮やかですよね。その光がどんな人も包み込んでくれる、そんな街だよな〜って思いながら、新宿GIRLシリーズを3作品、描きました。


タイトル「新宿GIRL Ⅲ」
サイズ: 530×455mm
制作年: 2020年
Acrylic paint / canvas

 

ファッションのタイプも3通り描きました。
どんな大変な時でも、おめかしして、楽しみましょーという想いが込められています。

 

 

 


タイトル「“あの頃”を思う」
サイズ: 333×242mm
制作年: 2020年
Acrylic paint / canvas

この絵は新宿で展示ということなので、せっかくなので、初めて上京した高校生のときのことを思って描こうと決めた1枚です。当時は苦い想いをたくさんしましたが、貴重な想いもたくさん。

 

 

残り10日という展示期間となりましたが、
観たよーという報告もいただいており、大変嬉しいです。
本当貴重な展示となったので、ラスト期間も楽しんでいただけると嬉しいです。

 

 


information


新宿ミロード×有村佳奈アート展

会期:2020年12月1日(火)-12月25日(金)
会場:新宿ミロード7階

※作品の販売は行っておりません。

https://www.odakyu-sc.com/shinjuku-mylord/special/xmas_lottery2020/index.html